1911 私利私欲を憎め 小才子と小悪党がはびこる時代

 現代の日本社会を見ていると、小才子(こざいし)と小悪党が跋扈(ばっこ)し、私利私欲のために権力を動かしている者たちが大手を振って歩いている。これは独断と偏見だろうか。決してそうではないはずだ。コロナ禍に襲われた今年も残りは5カ月余になっている。このように書くのは気が早いと言われそうだが、災厄が早く去ることを願うが故のせっかちな表現をあ…
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1910 奇跡を願うこのごろ 梅雨長し部屋に響くはモーツァルト

「奇跡」を辞書(広辞苑)で引くと、「(miracle)常識では考えられない神秘的な出来事。超自然的な現象で、宗教的真理の徴(しるし)と見なされるもの」とある。2020年の今年こそ、奇跡が起きてほしいと願う人が多いのではないだろうか。ある日突然、この地球から、新型コロナウイルスによる感染症が消えてなくなるという奇跡である。だが、どう見ても…
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1909「人生は死に至る戦いになる」かみしめる芥川の言葉

 先日、俳優の三浦春馬(30)さんが自殺し、テレビのワイドショーでは連日過熱報道が続き、行き過ぎだという声も出ている。そんな折、今月24日が「河童忌」であることを思い出した。大正文壇の寵児といわれた芥川龍之介の命日(1927年7月24日)だ。芥川の死は、当時の社会に大きな衝撃を与え、後追い自殺をする若者が相次いだという。芥川が35歳で自…
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1908 魔手から子どもたちを守れ コロナ禍の少数山岳民族地帯の現状

「人里離れた地域や経済的に困難な家庭環境にいる子どもたちが、様々な危機に直面しています」。山岳少数民族地域など、アジアの辺境で学校建設を進めているNPOアジア教育友好協会(AEFA)の会報30号に、新型コロナウイルスがこの地域の子供たちに深刻な影響を及ぼしている実情が掲載されていた。そんな子どもたちに「一条の光」が差し始めているという。…
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1907「それを言っちゃあおしめえよ」 寅さんに怒られる

「それを言っちゃあおしめいよ」。寅さんが怒っている夢を見た。天国で楽しい生活を送っているはずの柴又の寅さん(山田洋次監督、渥美清主演「男はつらいよ」シリーズの主人公)は、いつもの、あのスタイルで、普段の柔和な表情とはかけ離れた厳しい顔で、コロナ禍に戸惑う私たちを叱咤しているのだった。政府はコロナ禍によって客足が途絶えた観光地対策のために…
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1906 気になることを調べる楽しみ「紫陽花、曲師、風呂」について

 新聞を広げると、このところ毎日暗いニュースが紙面を埋め尽くしている。世の中の動きを正確に伝えるのが使命だから、紙面が豪雨被害、コロナ禍を中心になるのは当然なことだ。そして、豪雨の被害者やコロナで亡くなった人たちを思うと、気持ちが落ち込んでしまう。少しでも気持ちを落ち着かせようと、本棚からたまたま並んでいた3冊の本を手に取った。「本を読…
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1905 アメリカへ社会の病根の深さを抉った本 対岸の火事視できない日本

 アメリカ中西部ミネソタ州の白人警官による黒人男性暴行死事件(ことし5月発生)に抗議するデモが全米に拡大している。この背景にあるのは、言うまでもなく人種差別と深刻な格差社会である。その象徴のような存在に思えるトランプ大統領を「金儲けと貪欲一辺倒の時代のリーダー」と断じる本を知人が薦めてくれた。ジョセフ・E.スティグリッツ著、山田美明訳『…
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1904「医」と「恥」から想起すること 国手が欲しい国は

 山形県酒田市出身の詩人吉野弘(1926~2014))の詩『漢字遊び』の中に「医」「恥」という短い作品がある。コロナ禍の現代を端的に表すような詩を読んで、私は漢字の妙を感じ、同時に多くの政治家の顔を思い浮かべた。  吉野の「医」は以下の通り。     「医」の中に「矢」があります   病む者へ、まずは矢のように駆けつける心情…
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1903「星月夜」に一人歩いた少年時代 想像の旅フランス・長野・茨城・富山へ

 ゴッホが、代表作といわれる『星月夜』(外国語表記=英語・The starry night、フランス語・ La nuit étoilée、オランダ語:・De sterrennacht=いずれも邦訳は星の夜)を描いたのは1889年6月、南フランスサン・レミ・ド地方プロヴァンスにある修道院の精神病棟だった。日本では星月夜は「月は出ておらず、…
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1902 手塚治虫が想像した21世紀 「モーツァルトは古くない」

「鉄腕アトム」の作者、手塚治虫(1928~1989)は、21世紀とはどんな世紀と考えていたのだろうか。「原子の子、アトム」というキャラクターを漫画に描いた天才だから、私のような凡人とは異なる世紀を夢見ていたに違いない。人類を苦しめる新型コロナウイルスの出現まで考えていたかどうか知る術はないが、手塚なら救世主を生み出したかもしれないと思っ…
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