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zoom RSS 1423 苦難の中での発想 新潟のオリーブ栽培

<<   作成日時 : 2015/12/04 22:32   >>

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クイズ番組で優勝を目指す物知りは別にして、人間には知らないことが少なくない。オリーブについてもそうだった。オリーブといえば、実から採ったオリーブ油がすぐに頭に浮かぶ。だが、その葉も実は効用があることが知人からの連絡で知った。

知人は新潟市で障害者の自立支援のNPO「ひなたの杜」(橋元大礎代表)でオリーブ栽培の指導を担当している大礎さんの父親の雄二さんだ。橋元さん父子は、地中海や日本の小豆島という比較的暖かい地域で栽培されているオリーブを雪深い新潟に根付かせようと挑戦して既に6年になる。

オリーブといえば、日本では四国の小豆島がよく知られている。そのほか最近では九州でも栽培面積が少しずつ増えている。だが、新潟では橋元さんが孤軍奮闘しているのである。雪深い新潟でオリーブ栽培は無理という考えを打ち破ろうと、障害者とともにオリーブを植え付け、世話をしているのだ。それは涙ぐましい努力であり、ようやく少しずつ実がなりだした。しかし、オリーブ油にするほど実は収穫できていない。

そこで橋元さんが考えたのが、オリーブの葉を利用することだった。橋元さんによると、昔からヨーロッパではオリーブの葉を煎じて飲んだり、葉の成分をワインに混ぜて飲んだりする という習慣がある。さらにオリーブの葉は料理用、切り傷ややけどの治療、日焼け防止にも使われているという。その結果、オリーブの葉を乾燥させパウダーにした「手摘みオリーブリーフパウダー」という粉末の一般加工食品を開発したのだ。

ローマ帝国時代の政治家で哲学者のルキウス・アンナエウス・セネカは波乱の生涯(暴君ネロによって自殺に追い込れた)を送った。彼は「生きることは生涯をかけて学ぶべきことである。そして、おそらくそれ以上に不思議に思われるであろうが、生涯をかけて学ぶべきは死ぬことである」(人生の短さについて他2篇より)と述べている。

橋元さんは、苦難の道を歩んでいる。新潟でオリーブという発想はその苦難の中から生まれた。それはまさに、生きることは生涯をかけて学ぶことだ―というセネカの言葉を実践しているように見える。橋元さんのオリーブ園は間もなく深い雪に覆われる。だが、新しい春がきて雪解けの季節になれば、オリーブは多くの実をつける成木へと成長を続けるはずだ。

写真 たくさん実をつけたオリーブ(九州にて)


1229 雪に負けず育つオリーブ 新潟で障害者の自立を支援


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