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小径を行く

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小径を行く
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自宅周辺には大雨を調整するための人工池やけやき並木の遊歩道があり、四季折々自然を楽しんでいます。こうした自然を友にした散歩の途中、現代世相について諸々考えることがあります。2006年9月からスタートし、1500回を超えたこのブログは、そうした私の日常雑感をつづっています。










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タイトル 日 時
1608 ラジオ体操人目指して 師走の独り言
 1608 ラジオ体操人目指して 師走の独り言  12月も中旬になると、日の出も遅くなった。いまは七十二候でいう「大雪 末候の鱖魚群(さけむら)がる」時期で、最も昼の時間(日の出から日の入りまで)が短い冬至は22日だから当然なのだ。私が住む千葉のけさの日の出は午前6時41分40秒(CASIOのKEISANサイトより)だった。近所の広場のラジオ体操参加者も急に少なくなった。数えてみたら、私を入れて14人しかいなかった。 ...続きを見る

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2017/12/16 10:27
1607 イギリス現代史の断面 ジェフリー・アーチャー『クリフトン年代記』完結
1607 イギリス現代史の断面 ジェフリー・アーチャー『クリフトン年代記』完結  ジェフリー・アーチャーはイギリスの政治家で作家である。彼のライフワークともいえる『クリフトン年代記』は、第7部「永遠に残るは」(新潮文庫、戸田裕之訳)で完結した。1920年に労働者の家に生まれたハリー・クリフトンの生涯を描いた大河小説で、文庫本にして全14冊という長編である。それはイギリスの現代史を読むようであり、掛け値なしに本を読む楽しみを与えてくれる「サガ」(saga、年代記)である。 ...続きを見る

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2017/12/15 14:10
1606 人の心を打つ言葉 カズオ・イシグロの幼い経験
1606 人の心を打つ言葉 カズオ・イシグロの幼い経験 「自分の目、耳、肌、心でつかまえたものを、借りものではない自分の言葉でわかりやすく人に伝えること」。6日に老衰のため87歳で亡くなった元朝日新聞天声人語担当のジャーナリスト、辰野和男さんの著書『文章のみがき方』(岩波新書)の中に、先輩記者から新聞の文章についてこんなことを言われたことが書かれている。これが人の心を打つ達意の文章の基本なのだ。 ...続きを見る

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2017/12/13 13:28
1605 遠くなった無冠の帝王 『デスク日記』の原さんの死
1605 遠くなった無冠の帝王 『デスク日記』の原さんの死 「無冠の帝王」という言葉がある。「(地位はないが強い力のある者、または権力に屈しない者の意で)新聞記者。ジャーナリスト」(広辞苑)という意味だった。「だった」と過去形で書くのは、昨今の記者たちが権力に屈してしまっている印象が強く、「無冠の帝王」とは縁遠い存在になりつつあると感じているからだ。6日に92歳で亡くなった元共同通信社編集主幹の原寿雄さんの現役時代、この言葉は生きていた。 ...続きを見る

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2017/12/08 09:47
1604 生を愛し日々を楽しむ 冬木立の中で
1604 生を愛し日々を楽しむ 冬木立の中で  12月ともなると、遊歩道の街路樹のけやきもほぼ葉を落とした。我が家のすぐ前にある2本だけがなぜか、頑張って赤茶けた葉を3分の1ほど残している。しかし、間もなくこの木の葉も落ちてしまい、遊歩道は「冬木立」の風景になるだろう。「妻逝きて我に見えたり冬木立」。知人が詠んだ句からは寂寥感、孤独感が伝わる。 ...続きを見る

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2017/12/07 09:52
1603 孤立する元中国残留孤児 2世も定年世代に
1603 孤立する元中国残留孤児 2世も定年世代に  中国残留孤児が社会問題としてクルーズアップされたのは、1980年代だった。1981年3月2日、中国残留孤児の訪日肉親調査がスタートし、1999年まで30回にわたって集団訪日調査が続いた。その結果、孤児とその家族の多くが帰国を果たしたのだが、かつての孤児たちは高齢化し、その2世も定年世代に入りつつあり、新たな問題が浮上しているという。    中国残留孤児を含めた中国帰国者の支援活動を続けている知人は、現在1人の残留孤児2世の再就職活動の付き添いをしている。知人によると、残留孤児だった母親とと... ...続きを見る

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2017/12/05 18:12
1602 最善説への痛烈な皮肉 小説『カンディート』の世界
1602 最善説への痛烈な皮肉 小説『カンディート』の世界   今年も残すところ、きょうを入れて30日になった。少し早いが、2017年を回顧すると、内外とも芳しくない年だったといえよう。この世は到底、哲学の「最善説」を信じることができない時代であることを思い知らされた1年だった。そんな思いに浸っているとき、たまたまフランスの思想家・作家ヴォルテール(本名、フランソワ=マリー・アルエ。1694−1778)の最善説をテーマにした小説『カンディート』(光文社古典新訳文庫)を読み、あらためて世界の在り方を考えさせられた。 ...続きを見る

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2017/12/02 12:45
1601 つまらないことが多すぎる 昨今の日本
1601 つまらないことが多すぎる 昨今の日本   どうも、いまの日本はつまらないことが多すぎる。つまらないは、つまらぬとも言うが、広辞苑を引くと、5つの意味があるという。今朝の新聞記事を見ながら、ついそれらの意味を考えてしまった。 ...続きを見る

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2017/11/30 09:29
1600 世界的画家の心情 ピカソとゴッホを描いた原田マハ
1600 世界的画家の心情 ピカソとゴッホを描いた原田マハ  世界的画家と言えば、だれを思い浮かべるだろう。ほとんどの人がパブロ・ピカソ、あるいはフィンセント・ファン・ゴッホの名をあげるはずだ。2人の天才画家をモチーフにした原田マハの『暗幕のゲルニカ』(新潮社)と『たゆたえども沈まず』(幻冬舎)を読んだ。原田は既にアンリ・ルソーをテーマにした『楽園のカンヴァス』(新潮文庫)を出しており、「アート小説」という分野で新しい境地を開いたといえるようだ。 ...続きを見る

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2017/11/27 15:38
1599 ボージョレ・ヌーボ解禁日に 角界の騒動と酒の破壊力
1599 ボージョレ・ヌーボ解禁日に 角界の騒動と酒の破壊力  大相撲の横綱日馬富士が、酒の席で同じモンゴル出身の幕内力士貴ノ岩に暴力を振るったことが角界を揺るがす大問題になっている。日馬富士の引退という事態に発展するという指摘もある。酒は百薬の長という半面、人の心を狂わす力もある。このニュースを見ながら、酒の功罪を考えてしまうのだ。 ...続きを見る

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2017/11/16 16:21
1598 ある友人の墓碑銘 「一忍」を胸に生きる
1598 ある友人の墓碑銘 「一忍」を胸に生きる  9月に亡くなった高校時代の友人の墓に詣でた。千葉県鎌ケ谷市のプロ野球日本ハム2軍用の「ファイターズ鎌ヶ谷スタジアム」に近い、自然公園風の美しい墓地である。50段近い階段(足腰の悪い人用にはモノライダーという小さなモノレールのような乗り物がある)を上がると広大な墓地があり、事務所の人の案内で友人の名前が記された赤御影石の墓にたどりついた。その墓石には「一忍」の墓碑銘と2輪のバラの花が彫りこまれていた。一忍とは、何を意味しているのだろう。 ...続きを見る

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2017/11/14 14:56
1597「ゲルニカは巨大な錯覚の集合体」か シャガール作品と既視感
1597「ゲルニカは巨大な錯覚の集合体」か シャガール作品と既視感  遊歩道のけやきの葉が緑から黄色へ、さらに黄金色に変化した。その葉が落ち始め、遊歩道は黄金色の絨毯に覆われたようだ。《むさしのの空真青なる落葉かな》水原秋櫻子の句である。私が住むのは武蔵野ではないが、遊歩道から見上げる空はまさに蒼茫の世界が続いている。美術の秋だが、けがのために美術館に行けない。そんな時に一冊の本を読んで、ピカソの有名な絵、「ゲルニカ」について考えさせられた。 ...続きを見る

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2017/11/06 17:40
1596 病室は高齢化社会の縮図 わが入院記
1596 病室は高齢化社会の縮図 わが入院記  足のひざ付近のけがで26日間にわたって、入院する羽目になった。当初、手術から1週間程度で退院できるのではないかという医師の話だった。だが、実際に患部を開いてみると傷は大きく、結果的に1カ月近い入院生活を送らざるを得なかった。入院した4人部屋はカーテンで仕切られているが、隣の患者の様子は否応なく伝わってきた。その実態は、私には高齢化社会の縮図のように思えた。 ...続きを見る

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2017/10/30 18:23
1595 リハビリと読書 秋雨はさびしい
1595 リハビリと読書 秋雨はさびしい  既に書いたように、足のけがで1カ月近く入院した。その間、やることと言えば、一日3回(土日は2回)のリハビリと3度の食事ぐらいだから、消灯(午後9時)までに時間はかなりある。テレビは、ニュースもワイドショーも、希望の党と小池氏のことに集中していて、見るのもあきた。結局、本を読んで時間を送った。けがをしたのはつらいことだったが、病院での生活は知的楽しみの時間でもあった。 ...続きを見る

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2017/10/24 16:41
1594 信用ならない野心家やおしゃべり セイダカアワダチソウの季節に
1594 信用ならない野心家やおしゃべり セイダカアワダチソウの季節に  大佛次郎の『パリ燃ゆ』(朝日新聞)を入院中のベッドで読んだ。ナポレオン三世による国民議会に対するクーデターと第二帝政、普仏戦争でのフランスの敗戦という歴史を経て、パリで蜂起したパリ・コミューンとヴェルサイユの国防政府(政府軍)との攻防を描いた長編のノンフィクションである。その中に大佛が評価した言葉がある。 ...続きを見る

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2017/10/19 18:16
1593 病床の不思議な夢 カズオ・イシグロのノーベル文学賞
1593  病床の不思議な夢  カズオ・イシグロのノーベル文学賞   けがのため、入院している。その病床で数日前、夢を見た。イギリス国籍の日系作家、カズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞したというのだ。それは正夢だった。 ...続きを見る

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2017/10/06 07:31
1592 夕焼け断章 暗くなるまで見ていたい
1592 夕焼け断章 暗くなるまで見ていたい  先日、素晴らしい夕焼けを見た。夕焼けは、太陽が沈む前に西の空が燃えるような紅色になる自然現象である。四季折々に見られるのだが、俳句では夏の季語になるそうだ。夕焼けといえば、あの童謡を思い浮かべる人が多いかもしれない。あれは、やはり夏の歌なのだろうか。 ...続きを見る

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2017/09/16 10:39
1591 キノコのある生活 山形から季節の便り
1591 キノコのある生活 山形から季節の便り  山形に住む友人から、季節の便りが届いた。この季節といえば、どんなことをしているのだろうと思っていたが、そう、山歩きが趣味の友人は、キノコ採りに明け暮れているのである。 ...続きを見る

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2017/09/14 06:02
1590 難を乗り切れ スポーツ選手とけがの闘い 
1590 難を乗り切れ スポーツ選手とけがの闘い   前回のブログで紹介した陸上競技の桐生は、大記録を達成した後「肉離れしたらしゃあないと思ってスタートしたら、思い切り出られた。けがなく終わってよかった」と、述懐している。この言葉から、スポーツ選手にとって、試合に出ることはけがとの闘いであることがよく分かる。大相撲の秋場所で、横綱3人だけでなく、人気力士の大関高安と幕内宇良が休場した。あまりにもけがが多いのはどうしたわけだろう。 ...続きを見る

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2017/09/13 11:39
1589 韋駄天の輝きを 厚い壁を破った桐生
1589 韋駄天の輝きを 厚い壁を破った桐生 「桐生祥秀(21)が100メートルで10秒の壁を破った」というニュースを見て、韋駄天という神の存在を思い出した人もいるだろう。韋駄天は、もともと古代ヒンドゥー教の神だったが、仏教に入り、仏法の守護神になったといわれる。 ...続きを見る

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2017/09/10 13:42
1588 ある秋の詩 小詩集『風信』より
1588 ある秋の詩 小詩集『風信』より  このところ、私が住む関東南部は涼しい日が続いている。9月の初旬といえば、「残暑」という言葉通り、例年はまだエアコンに頼っているのだが、ことしはそうではない。秋の気配が例年より早く漂い始めているのである。そんな時、一つの詩を読んだ。その詩は「秋の野が奏でる交響詩『たわわ』で結ばれていた。 ...続きを見る

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2017/09/05 13:05
1587 9月に吹く風 変わらぬ人間性
1587 9月に吹く風 変わらぬ人間性  物いへば唇寒し秋の風 松尾芭蕉 今日から9月。急に涼しくなった。秋風が吹き、街路樹のトチノキ(マロニエ)の実が落ち始めた。詩人の大岡信は、日本人の秋風に対する思いについて、面白いことを書いている。最近、ニュースになった政治家のヒトラーに関する発言を考える上で参考になった。 ...続きを見る

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2017/09/01 15:26
1586 「読書は人をつくる」 時間の無駄では決してない
1586 「読書は人をつくる」 時間の無駄では決してない 「読書は満ちた人をつくる」(イギリスのフランシス・ベーコン随想集より。原文=Reading maketh a full man)という言葉がある。英文学者の福原麟太郎は『読書と或る人生』(新潮選書)の中で「満ちた人」とは「心豊かな人」という意味だと書いている。書店が地域に1店舗もない「書店ゼロ自治体」が増えている―という新聞記事を読んで、読書に関する本を引っ張り出すと、冒頭の言葉が飛び込んできた。書店が減っているということは、読書をする人も減っているに違いない。心寂しい、そんな時代なのである。 ... ...続きを見る

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2017/08/25 13:54
1585 信じたい「人道主義」 バルセロナのテロに思う
 1585 信じたい「人道主義」 バルセロナのテロに思う  スペインの大都市、バルセロナの中心部で通行人の中にワゴン車が突っ込むというテロがあり、これまでに13人が死亡、100人以上が負傷した。イスラム過激派による犯行とみられている。この街のメーンストリート、ランブラス通りでの惨事である。かつて私もこの通りを歩いた。全世界から集まった観光客を狙ったテロは信じられない思いだ。 ...続きを見る

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2017/08/20 20:33
1584 咲き続ける朝顔 季語は秋でも夏の風物詩
1584 咲き続ける朝顔 季語は秋でも夏の風物詩  小学校1年生の孫娘から預かった鉢植えの朝顔が咲き続けている。わが家にやってきてから111個、実際に咲き始めてからちょうど150個になる。この先どれほどの花が咲くのだろう。俳句歳時記によると、朝顔は夏の季語ではなく秋の季語だ。「朝顔市」をはじめとして、朝顔にちなんだ行事は夏の風物詩ともいえるのもので、季節感とはややずれがある。旧暦の二十四節季を基にしているためだが、季語は別にして、朝顔は日本の夏を象徴する花といえる。 ...続きを見る

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2017/08/19 12:06
1583 ガダルカナル・インパールを生き抜く 元兵士の手記
1583 ガダルカナル・インパールを生き抜く 元兵士の手記  72回目の終戦の日である。太平洋戦争で310万といわれる日本人が死亡し、中国(1000万人)をはじめアジア各国で2000万人以上が犠牲になったといわれる。天皇陛下は戦没者追悼式で「ここに過去を顧み、深い反省とともに、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対して、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と述べた。一方安倍首相は、不戦の決意を述べたものの、アジア諸国への加害責任と反省については口にしなかった。太平洋戦争... ...続きを見る

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2017/08/15 16:10
1582 戦争文学を読む 72年目の夏
1582 戦争文学を読む 72年目の夏  最近読んだ本は、「戦争文学」といえる3冊だ。特攻隊長の体験を基にした島尾敏男の短編集『島の果て』(集英社文庫)、戦争を知らない世代が書いた高橋弘希『指の骨』(新潮文庫)、フィリピン・ミンダナオ島で生まれ、ジャングルでの避難生活を体験した衣山武秀『どこまで行っても上り坂』(自費出版)である。前掲の2冊はフィクション、3冊目は個人史である。手法は違っていてもそれぞれに戦争の実相を描いていて、深く心に迫ってくる。 ...続きを見る

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2017/08/11 13:18
1581 豪華列車とワンマン特急 JR九州の目指すもの?
1581  豪華列車とワンマン特急 JR九州の目指すもの?  ワンマンの特急列車がJR九州で運行されていることをある新聞記事を読むまで知らなかった。その記事は宮崎県の地方紙、宮崎日日新聞8月6日付朝刊に「災害時の対応大丈夫か」と題して掲載された「日曜論説」だった。筆者は共同通信宮崎支局の上野敏彦支局長だ。JR九州といえば豪華列車で知られが、その裏でこんな合理化が進行していたのである。 ...続きを見る

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2017/08/09 09:39
1580 小説『黒い雨』を読みながら 試される政府の本気度
 1580 小説『黒い雨』を読みながら 試される政府の本気度 『黒い雨』(新潮文庫)は、阿鼻叫喚の広島の街の姿を井伏鱒二という冷静な作家によってに描かれた原爆小説だ。この時期、本棚から取り出して再読する人もいるだろう。私もその一人である。この小説は原爆小説とはいえ、正面から政治上の主張はしていない。それが逆に被爆者の悲惨な実情が読む者に伝わってくるのである。 ...続きを見る

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2017/08/08 09:31
1579 大暑を乗り切ろう 国民的文芸に親しむ
1579 大暑を乗り切ろう 国民的文芸に親しむ 「大暑」の季節である。熱気が体全体にまとわりつくほど蒸し暑い。一雨ほしいと思っていたら、滴が降ってきた。そんな一日、ある句会に参加した。「現代の俳人で歴史に残るのはこの人しかいない」と、句会の主宰者が評価する金子兜太は「俳句は、日本人にとって特徴的な国民文芸である」というのが持論だ。句会に出て、私もこの言葉の意味をかみしめた。 ...続きを見る

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2017/08/02 09:36
1578 「長い物には巻かれよ」 守った人と守らなかった人
1578 「長い物には巻かれよ」 守った人と守らなかった人 「長い物には巻かれよ」という言葉は「目上の人や勢力のある人には争うより従っている方が得である」(広辞苑)という意味だ。官僚の世界で、この言葉を守った人と守らなかった人の2つの例が日本と韓国で最近話題になった。どちらが多くの人に受け入れられるかは、言うまでもないだろう。 ...続きを見る

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2017/08/01 09:41
1577 沖ノ島はどんな島 藤原新也写真展を見る
1577 沖ノ島はどんな島 藤原新也写真展を見る  古来、日本人は神に対する根強い信仰があった。その象徴ともいえるのが福岡県の玄界灘に浮かぶ小さな島、沖ノ島だ。東京・日本橋の高島屋で開催中の藤原新也の写真展「沖ノ島 神宿る海の正倉院」を見た。一般人・女人禁制といわれる沖ノ島(福岡県宗像市)は今月9日ポーランドで開かれた世界遺産委員会で「『神宿る島』宗像・沖ノ島県連遺産群」として世界文化遺産への登録が決まった。その直後のタイムリーな写真展である。 ...続きを見る

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2017/07/23 09:26
1576 消えた新聞の青春群像 増田俊也『北海タイムス物語』
1576 消えた新聞の青春群像 増田俊也『北海タイムス物語』 「北海タイムス」という新聞があったことを北海道民の多くが記憶しているだろうか。1998(平成10)年9月に「休刊」宣言をして事実上の廃刊をしてからもう19年になる。この北海タイムスを舞台に、入社間もない整理部記者の苦闘を描いた増田俊也著『北海タイムス物語』(新潮社)を読んだ。経営が傾き、厳しい労働環境の中で整理部記者として自立を目指す主人公を通じて、新聞業界の裏の姿が克明に記されている。この本は、新聞人としてのスタートが北海タイムスだったという著者の「挽歌」のように私は思えた。 ...続きを見る

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2017/07/20 07:38
1575 日野原さん逝く 伝え続けた平和と命の大切さ
1575 日野原さん逝く 伝え続けた平和と命の大切さ  生涯現役を貫いた医師の日野原重明さんが18日亡くなった。105歳という日本人男性の平均寿命(80・75歳=2017年3月、厚労省発表。女性は86・99歳)を大きく超える長命の人だった。日野原さんが生まれたのは1911(明治44)年10月4日で、この年、中国では辛亥革命で清朝が倒れ、ノルウェーのアムンゼンが南極探検に成功している。日本では大逆事件で幸徳秋水ら24人の死刑が執行された年で、明治はそれから1年半余で終わる。日野原さんは明治から大正、昭和、平成と激動の1世紀以上を生き、平和の尊さを訴え... ...続きを見る

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2017/07/19 08:57
1574 宇良の涙 小さな大力士の道へ
1574 宇良の涙 小さな大力士の道へ  大相撲で小さい体の前頭4枚目、宇良が横綱日馬富士に勝った。テレビのインタビューで涙を流した宇良を見て、誰しも「よくやった」と思ったに違いない。つい数年前(大学2年生当時)60数キロしかなかった宇良が横綱に勝った事実は、人には不可能がないことを教えてくれる。 ...続きを見る

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2017/07/18 05:19
1573 「鷹乃学」のころ 猛暑を乗り越えて
1573 「鷹乃学」のころ 猛暑を乗り越えて  鉢植えのインドソケイが咲いた。別名、プルメニアともいう。中米、西インド諸島が原産といわれる亜熱帯・熱帯の花である。香りがよくハワイのレイにも使われるから、日本人にもなじみの花といえる。このところ猛暑が続いていて人間にはつらい日々だが、植物によっては、この花のように歓迎すべき高温なのだろう。 ...続きを見る

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2017/07/17 15:49
1572 夢一筋の天の川 ウグイスが飛来した朝
1572 夢一筋の天の川 ウグイスが飛来した朝  7月に入って暑い日が続いている。庭では近くの調整池の森から飛んできたウグイスが鳴いている。きょうは七夕だ。天の川をはさんで夜空に輝く七夕の由来になった星(こと座のベガとわし座のアルタイ)を見上げる人たちもいるだろう。俳句愛好者は、夏目漱石の「別るるや夢一筋の天の川」という美しい句を思い浮かべるかもしれない ...続きを見る

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2017/07/07 09:03
1571 きのふの誠けふの嘘 アジサイの季節に
1571 きのふの誠けふの嘘 アジサイの季節に  紫陽花やきのふの誠けふの嘘 正岡子規 アジサイの季節である。最近は種類も多いが、この花で思い浮かぶのは色が変化することだ。子規はそのことを意識して人の付き合い方についての比喩的な句をつくったのだろう。安倍首相の獣医学部をめぐる言動は子規の句通りである。 ...続きを見る

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2017/06/28 10:13
1570 植物の三徳 清澄のユリ園を訪ねて
1570 植物の三徳 清澄のユリ園を訪ねて  植物には三徳があると言ったのは、植物学者の牧野富太郎である。人間の生活に植物がいかに重要な役割を果たすかを示した言葉である。それは後述するが、牧野は「もしも私が日蓮ほどの偉物であったなら、きっと私は、草木を本尊とする宗教を樹立して見せることができると思っている」(牧野富太郎『植物知識』講談社学術文庫)とも述べている。梅雨の晴れ間に恵まれた一日、牧野の言葉に惹かれて、房総半島のユリ園を見に行った。    訪ねたのは、千葉県で2番目に高い鴨川市の清澄山(きよすみやま、377メートル)である。こ... ...続きを見る

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2017/06/20 15:07
1569 目に優しい花菖蒲 一茶を思う一日
1569 目に優しい花菖蒲 一茶を思う一日  むらさきも濃し白も濃し花菖蒲 京極杜藻  うつむくは一花もあらず花菖蒲 長谷川秋子 ...続きを見る

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2017/06/13 17:18
1568 視覚障害者の希望とは 映画「光」が示す先は
1568 視覚障害者の希望とは 映画「光」が示す先は  光を失うということは、どのような恐怖なのかは経験者にしか分からない。新潟の知人もその一人である。映画「光」を見て、知人の苦しみを考えた。どら焼きづくりに、ささやかな希望を見つけたハンセン病回復者を描いた「あん」に続く、河瀬直美監督の作品だ。視覚障害者用の映画の音声ガイドづくりが進む中で、視力を失っていく写真家の姿を追った映画のストーリーに知人が重なった。 ...続きを見る

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2017/06/03 22:25
1567 2つの大戦の過去とは決別できない 『ヨーロッパ炎上 新・100年予測』の結論
1567 2つの大戦の過去とは決別できない 『ヨーロッパ炎上 新・100年予測』の結論  ヨーロッパの国々の関係は複雑だ。ヨーロッパをまとめていたEUは、イギリスの離脱決定によって今後の雲行きが怪しいし、シリアなどから押し寄せる難民問題は解決が困難だ。ジョージ・フリードマンの『ヨーロッパ炎上 新・100年予測』(ハヤカワ文庫)は、そんなヨーロッパ情勢を分析し、今後を占う本である。著者はヨーロッパの今後をどう予測しているのだろう。 ...続きを見る

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2017/06/01 15:49
1566 新しい青色の発見 この色のバラは普及したのか
1566 新しい青色の発見 この色のバラは普及したのか  つい先日、米オレゴン州立大学で「YInMnブルー」という鮮やかな新しい青色を発見した、というニュースが流れた。テロが相次ぐ時代、平和の象徴ともいわれる青い色に、新しい色が加わったことは喜ばしいことだと思う。 ...続きを見る

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2017/05/23 21:20
1565 5月の風に 春から夏へのバトンタッチ
1565 5月の風に 春から夏へのバトンタッチ  今年の立夏は5日だった。ゴールデンウィークはほぼいい天気の日が続いた。それが終わると、天気はぐずついている。沖縄は間もなく梅雨に入るという。春から夏への移行の季節になった。旬の食べ物はタケノコである。故郷の竹林のことを思い出した。 ...続きを見る

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2017/05/10 22:19
1564 「戦争との決別は権利であり、義務である」 江崎誠致著『ルソンの谷間』再読
1564 「戦争との決別は権利であり、義務である」 江崎誠致著『ルソンの谷間』再読  江崎誠致著『ルソンの谷間』(光人社)を再読した。この小説は1957(昭和32)年3月、筑摩書房から出版され、この年の7月、第37回直木賞を受賞している。江崎の体験を基に、太平洋戦争末期、米軍のフィリピン奪回作戦でマニラから撤退する日本軍兵士の悲惨な実態を描いたものだ。内容は純文学の要素も強く、芥川賞を受賞してもおかしくない作品だ。 ...続きを見る

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2017/05/06 21:41
1563 ナチに捕えられた画家の大作 ミュシャの『スラヴ叙事詩』
1563 ナチに捕えられた画家の大作 ミュシャの『スラヴ叙事詩』  チェコ出身でよく知られているのは、音楽家のアントニン・ドヴォルザーク(1841〜1904)である。音楽評論家の吉田秀和は「ボヘミアの田舎の貧しい肉屋の息子は、両親からほかに何の財産も与えられなくても、音楽というものをいっぱい持って、世の中に生まれてきた」(新潮文庫『私の好きな曲』)と書いている。吉田が高く評価したドヴォルザークに比べれば、グラフィックデザイナーで画家のアルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)の知名度はそれほどではない。だが、吉田風にいえば、ミュシャは美術という才能を持ってこ... ...続きを見る

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2017/05/02 09:48
1562 「生と死」にどう向き合う 草間彌生展にて
1562 「生と死」にどう向き合う 草間彌生展にて  彫刻家、画家である草間彌生は、自伝『無限の網』(新潮文庫)の中で、「芸術の創造的思念は、最終的には孤独の沈思の中から生まれ、鎮魂のしじまの中から五色の彩光にきらめきはばたくものである、と私は信じている。そして今、私の制作のイメージは、『死』が主なるテーマである」と書いている。国立新美術館で開催中の「草間彌生 わが永遠の魂」展は、まさに死をテーマにした、原色に彩られた独特の作品が並んでいる。 ...続きを見る

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2017/04/29 21:52
1561 ブリューゲル『バベルの塔』を見て 傲慢への戒めを思う
1561 ブリューゲル『バベルの塔』を見て 傲慢への戒めを思う  ピーテル・ブリューゲル(1526/1530年ごろ〜1569)は、2点の「バベルの塔」の作品を残している(もう1点描いたといわれるが、現存していない)。多くの画家がこのテーマで描いているものの、傑作の呼び声が高いのはブリューゲル作である。その1点を東京都美術館で見て、スペイン・バルセロナで建築中の巨大教会、サグラダ・ファミリア(聖家族教会)を連想した。 ...続きを見る

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2017/04/28 11:40
1560 「怖い絵」について 人の心に由来する恐怖
1560 「怖い絵」について 人の心に由来する恐怖  西洋絵画には、見る者に戦慄を感じさせるものが少なくない。そうした絵画を中野京子はシリーズで取り上げた。その第1作はラ・トゥールの『いかさま師』からグリューネヴァルトの『イーゼンハイムの祭壇画』まで22の作品を恐怖という視点で紹介した『怖い絵』(角川文庫)である。恐怖は人の心に由来するものであり、登場する絵も1点を除き、人間(ジェンティレスキ『ホロフェルネスの首を斬るユーディト』のような人を殺す恐ろしい場面の絵も含まれる)中心に描かれている。 ...続きを見る

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2017/04/25 16:33
1559 こだまするホトトギスの初音 ウグイス・キジとの協演
1559 こだまするホトトギスの初音 ウグイス・キジとの協演  朝、いつもより早く6時前に調整池を回る遊歩道を歩いていたら、ホトトギス(時鳥)とウグイス、キジが次々に鳴いているのが聞こえた。まさに野鳥のさえずりの協演だ。3種類の鳥が同時に鳴くなら三重奏(トリオ)という表現もできる。しかし、鳥たちは律義に(私の勝手な感想)交代で鳴いている。さえずりのリレーを聴きながら歩くのも、この季節ならではのぜいたくだ。 ...続きを見る

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2017/04/21 13:07

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