189 文章の磨き方 書くことが大事(辰濃和男著)

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 文章を書くことは難しい。では、どうしたら簡潔な文章が書けるのか。そうした疑問に答えるのがこの本(岩波新書)だ。作者の辰濃和男は、朝日新聞の一面コラム、天声人語を13年間にわたって書き続けた名文記者だ。辰濃はこの本の中で多くの作家の文章論を引用し、四章に分けて文章作法を記している。一章の「基本的なことを、いくつか」が私には一番参考になった。

 それは、ブログを楽しむ多くの人々にも当てはまるのではないか。当然のことではあるが、辰濃は「毎日書く」ことを冒頭に取り上げる。相当の達人でなければ、文章は書き続けることをしないと、筆が鈍ってしまうものなのだ。いま、ブログが大流行しているので、その意味では毎日文章を書く人は多いようだ。いろいろなブログを見ると、それぞれ特徴があるものだと感心する。上手、下手は別にしても、書き手がどんな人物かを想像するだけで楽しいものがある。
 
 次に辰濃はいいなあと思った文章を書き写して、繰り返し読むことを推奨する。さらに乱読も文章の肥やしになり、街を歩いて観察することも大事だと書いている。新聞記者の友人が同じようなことを話していたのを聞いたことがある。彼は「新人のころ新聞のコラムを毎日書き写すのが日課だった」と述懐していた。辰濃記者の天声人語もその対象になったことは当然だろう。

 書くに当たっての注意や、書いたあとの推敲の手法についても触れ、最後に文章修業で何が必要かについても取り上げる。その中で共感したのは「感受性を深める」ことだ。辰濃は「五感の練磨こそが文章力を高めるためのより根本的な過程だ」と記している。さて、五感を磨くことができているだろうかと考えると反省すべきことが多すぎる。心したい。

この記事へのコメント

  • もりりん

    今度、この本、読んでみたいと思います♪
    今はまだ、溜め込んだ別の本を読んでいるところ・・(苦笑)
    2007年11月12日 20:10
  • もりりんさんへ

    ぜひ、読んでみてください。そして、書き続けてください。けやきの遊歩道
    2007年11月13日 08:49